「すぐにくよくよ考えてしまう自分をどうにしかしたい」「嫌なできことをずっとひきづってしまう」「頭の中がぐちゃぐちゃで自分の考えがまとまらない」
と悩んでいませんか?
常に頭のバックグラウンドで悩み事が駆け回っているような感覚。
もし、私と同じように悩んでいる方がいたら、エクスプレッシブ・ライティングをおすすめします。
簡単に言うと「ノートに感情や悩みを書きだす」だけです。
それだけなのに、効果は抜群!
悩みは小さくなり、同じことをぐるぐる考えることが激減します。
ずっと同じところに立ち止まってて、「何もできないこと」に悩んでいるなら、エクスプレッシブ・ライティングから初めてみてはいかがでしょうか?

エクスプレッシブ・ライティングをした後は、頭の中がすっきりします
エクスプレッシブ・ライティングって何?


エクスプレッシブ・ライティング(expressive writing)は、ストレスの対処を目的に、アメリカの社会心理学者ジェームズ・ペネベーガー氏が1980年代に発表したものです。筆記開示法・ジャーナリングとも呼ばれています。
ノートに自分の感情や経験を思ったままに書くことによって、自分の本当の気持ちを客観的に確認することができるようになります。
そのため、安定した感情が保たれ、不安感を減らすことができます。
エクスプレッシングの効果は?


エクスプレッシブ・ライティングには、様々な効果があります。
- 心の健康の向上
- 体の健康の向上
- 自己理解が深まる
- 創造性の刺激
心の健康の向上
感情やストレスを言葉にすることによって、心の健康を向上(ストレスの軽減)させる効果があります。
感情の処理や気持ちの整理ができることで、心理的な負荷が軽減され、抑圧されていた感情が解放されるでしょう。
その結果、気持ちの安定に繋がるのです。
また、漠然と悩んでいたことが、悩みの原因を見つけられるので、対策を考える上でも有効です。
体の健康の向上
継続的に行うことで、免疫機能の向上や睡眠の質の改善、身体的な症状の緩和などあります。



昔からストレスは万病ものモトと言うもんね。ストレスが軽減されれば体も元気になる!
自己理解が深まる
自分自身の感情や思考を言葉にすることで、自己理解が深まります。
自分の内面に向き合うことで、自己認識や自己成長のプロセスとなります。
嫌なこと、悩みやすいことを知ることで、「なんとなくイヤだなぁ」「ずっと同じこと考えてしまう」と感じることの「ポイント」がわかるようになります。
創造性の刺激
意外ですが、創造性を刺激する効果もあります。
自由な執筆や感情の表現によって、新たなアイデアや視点がわかりやすくなります。
エクスプレッシブ・ライティングの具体的なノート術


安心した環境を作り
思ったことをありのままに書く時には、周りに人がいない環境で書くのをおススメします。
私の失敗談になりますが、「毎日やらなくちゃ」と子供たちのいるときに書いた日は、「見られたらどうしよう」「子供の愚痴はやめておこう」とか、無意識に考えてしまいました。
そういう日のエクスプレッシブライティングは、書いた後のスッキリ感はなくて、むしろ疲労感を感じてしまいます。
ですので、誰にも見られる心配のないリラックスできる環境で、自分自身と会話するように書くのがいいです。
何を書けばいいの?
「何を書いたらいいの?」の答えは「何を書いてもいい」です。
書くことに関するルールはありません。唯一のルールは、包み隠さずに感情や考えを書くことが重要です。
思いつくままに、自分の感情を言語化させるイメージで書き連ねていけばいいのです。
※文法や表現の正確さにこだわる必要なし
それでも何を書いたらいいかわからない方もいると思うので、参考にいくつかご紹介したいと思います。
教育学博士のJohn F Evans氏は、エクスプレッシブ・ライティングの一般的なルール
- 句読点、スペル、文法に注意を払う必要はない(正しい文章じゃなくてよい)
- 書くことがなくなったら、すでに書いたことを繰り返す
- 自分のために書く(他者に開示する必要はない)
- 書けないと感じたら書かない(自分を追い詰めない)
- 自分が感じた感情や、それに関連する経験
- 日常生活のストレス(仕事のプレッシャーや人間関係の問題、個人的な課題など)
- 自分の夢や目標
- 自己評価や自己肯定感
嫌なことがあった時に、仲のいい友人や家族に話を聞いてもらって、スッキリした経験があるのではないでしょうか?
毎回、人に聞いてもらえればそれもありかもしれませんが、時には人に言えないことや言いたくないこともあります。
そんな時に頼りになるのが、エクスプレッシブ・ライティングです。
思ったことを全部ノートに吐き出すと、人に話を聞いてもらった時のようなスッキリ感があります。
アドバイスが欲しいと思うなら、一人二役で、ノートに書きだした悩みに答えを書いてみましょう。
そうすることで、悶々とした悩みから解放されます。
私は、すぐに悩む癖があり、同じことをぐるぐる考えてしまいます。
そんな時は、ノートを開き悩みを片っ端から書き出します。そうすると、頭の中で考えるだけでは見えなかったことも、ノートに書きだすことで、解決のヒントが見えることがあります。
最初のうちは、ネガティブな感情を書きだすと落ち込むこともありますが、その感覚は1~2時間で消えることが多いようです。
ただし、1週間以上続けてみて、落ち込むようであれば、一回やめましょう。
気持ちが落ちている最中だと、気持ちの落ち込みが悪化するおそれがあると心療内科の先生も言っていました。
どれくらい書けば心は整えられるの?
1日20分のエクスプレッシブ・ライティングを4日以上続けることで効果が感じられるようになることが多いようです。
3~5日間連続で1日20~30分程度、自分のストレス経験に対する感情や思ったことを書き出す
2020年の論文「筆記開示法の利用意欲を促進する要因の検討(感情心理学研究)」
私は、ネガティブな感情を吐き出すより悩みを書きだすことが多いですが、1日目から効果を実感できました。
頭の中の悩みを言葉にし可視化し、解決策を考えることで、同じことでグルグル悩む回数が激減しました。
1週間続けたころには、解決できない悩みは残りましたが、自己解決できる悩みはだいぶ悩まなくなりました。
継続することでメンタルの安定に役立つと言われていますが、悩みができたときに単発的にするだけでも、私は効果があると感じています。
エクスプレッシブ・ライティングは何に書けばいいの?
エクスプレッシブ・ライティングでは、ノートやパソコンのどちらを使っても構いません。
でも、アナログにノートに書くことを推奨していることの方が多いので、迷ったらアナログにノートに書いてみるのはいかがでしょうか。
ノートを使う場合
- ペンや鉛筆を使って手書きすることで、より感情を吐き出しやすい
- ページをめくることで、過去を振り返りやすい
- 文字に感情が現れているので、読み返した時に思い出しやすい
- 持ち運びしやすい(カフェとかでも書きやすい)
- ノートとペンがあればできるので、すぐに始められる


- ノートの保管場所に気を配る必要がある(見られたくない場合)
- 保管する場所が必要になる
パソコンを使用する場合:
- キーボードを使ってタイピングすることで、早く書くことができる
- テキストをデジタル形式で保存することで、バックアップや検索が簡単になる
- フォルダの位置に気を配れば人に見られにくい
- 感情が文字から伝わりにくい
- パソコンなどデジタル機器が必要
- 持ち運ぶ時に重い
エクスプレッシブ・ライティングを書いたものはどうするの?
アナログにノートに書いたもの・パソコンで書いたものどちらも保存しておくことを推奨されています。
例えば、去年の今頃悩んでいたことも今は悩んでいないケースの方が多いので、「当時大きな悩みだと思っていたことを乗り越えることができた」という事実を体験できます。
また、悩みの解決策も書いてあるので、同じ悩みにぶち当たった時に、読み返すことで悩みの解決策を過去の自分から受け取れることができます。
と、保存した方がいいと書いていることが多いものの、私は保存せずに捨ててしまいます。
ネガティブな自分の感情を吐き出したものは、冷静になった時に読み返したくないため私はいらない紙の後ろにダーっと書いてそのまま負の感情と一緒にポイっとゴミ箱へ。
悩みの解決策を書いたときは、読み返せるようにノートに書いた方がいいかなと思うときもありますが、使い分けるのも面倒なので、実現できていません。
読み返せるようにノートを作成しようかと思っていますが…
エクスプレッシブ・ライティングはいつ書けばいいの?
ベストタイミングは、人それぞれ好みやライフスタイルによって違います。
ですが、効果的な時間を考える上での目安は次のとおりです。
静かで集中できる時間
自分自身と向き合い、自分の感情や思考に目を向ける必要があります。
そのため、静かで集中できる時間帯を選ぶことが大切です。
(EX)朝や夜、周囲の騒音や邪魔が少ない時間帯
日常のストレスが少ない時間
ストレスの軽減や心の整理のための時間です。
日常のストレスや予定が詰まっているときに行うよりも、リラックスして行える時間に行いましょう
継続的なルーティンの一部に組み込む
短期的なセッションよりも継続的に続けることが効果的とされています。
そのため、自分に合ったルーティンに組み込むことが重要です。
特定の時間を割くか、週に数回のペースで行うなど、自分の生活スケジュールに合わせた方法を探してみましょう。
クリエイティブな活動の前後に行う
創造性を刺激する効果もあります。
クリエイティブな活動(音楽、絵画、写真など)の前や後にエクスプレッシブ・ライティングを行うことで、アイデアや感情のフローが促進されるでしょう。
まとめ
重要なのは、自分自身のライフスタイルや日常のスケジュールに合わせてエクスプレッシブ・ライティングの時間を作ることです。
リラックスし集中できる時間帯を見つけて、継続的に取り組むことが効果的な結果に繋がります。
エクスプレッシブ・ライティングの注意点


エクスプレッシブ・ライティングを書き始めた最初のうちは、落ち込むこともあります。
悩んでいることを紙に書きだすので、悩みを再認識してしまったり、紙からプレッシャーを感じたりするかもしれません。
ですが、1週間ほど継続していれば、落ち込みことは減り、スッキリ感を感じられるようになることが多いので1週間は継続してみてください。
1週間続けてみて、落ち込むようであれば、一回やめましょう。
気持ちがとても落ちている状態だと、エクスプレッシブ・ライティングをして、悩みや感情を書きだすことで、より悩みを強く感じてしまい、気持ちの落ち込みが悪化するおそれがあると心療内科の先生も言っていました。
もし、このエクスプレッシブ・ライティングをして気持ちが落ち込むのであれば、重度のうつ状態の可能性があるので、心療内科の受診をおすすめします。
まとめ~心を整える~


エクスプレッシブ・ライティングを簡単に言うと、「ノートに自分の感情などをありのままに書きだす」ことです。
- 心の健康の向上
- 体の健康の向上
- 自己理解を深める
- 創造性の刺激
ノート術のポイント
集中できる場所で、思ったことをありのままにノートやパソコンに書く
1日20分×4日間以上行う
1週間続けてみて、落ち込むようであれば、一回やめる。
ノートと筆記用具があれば、誰でも簡単に始めることができます。
1日たったの20分で心穏やかな日々を取り戻すことができるのです。
メンタルを整えるために、エクスプレッシブ・ライティングをしてみてはいかがでしょうか?


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